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NHK交響楽団 | |
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NHK交響楽団本部 | |
基本情報 | |
出身地 | 日本 東京都港区 |
ジャンル | クラシック音楽 |
活動期間 | 1942年4月27日 - |
公式サイト | NHK交響楽団 |
メンバー |
首席指揮者 ファビオ・ルイージ 名誉音楽監督 シャルル・デュトワ 桂冠名誉指揮者 ヘルベルト・ブロムシュテット 桂冠指揮者 ウラディミール・アシュケナージ 名誉指揮者 パーヴォ・ヤルヴィ 正指揮者 尾高忠明 下野竜也 特別コンサートマスター 篠崎史紀 第1コンサートマスター 郷古廉 ゲスト・コンサートマスター 川崎洋介 |
団体種類 | 公益財団法人 |
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設立 | 2010年4月1日 |
所在地 |
東京都港区高輪2-16-49 北緯35度38分19.739秒 東経139度44分18.834秒 / 北緯35.63881639度 東経139.73856500度座標: 北緯35度38分19.739秒 東経139度44分18.834秒 / 北緯35.63881639度 東経139.73856500度 |
法人番号 | 2010405008750 |
起源 |
新交響楽団(任意団体)(大正15年10月5日 - 1942年4月26日) 財団法人日本交響楽団(1942年4月27日 - 1951年7月31日) 財団法人NHK交響楽団に改称(1951年8月1日 - 2010年3月31日) |
主要人物 | 今村啓一(代表理事理事長) |
活動地域 | 日本全国及び海外 |
主眼 | 交響管弦楽により、わが国音楽芸術の向上発展を図り、その社会文化使命を達成すること |
活動内容 |
放送のための演奏事業 公開の演奏事業 他 |
収入 |
25億5023万9207円 (経常収益・2021年3月期) |
基本財産 | 3000万円(2021年3月31日現在) |
従業員数 |
135名(楽員 97名/事務職員 21名/嘱託職員 17名) (2021年3月31日現在) |
会員数 |
定期会員8,156人(2020年6月時点。2020-2021シーズンは定期会員を休止) 賛助会員 172社275口 (2021年3月31日現在) |
ウェブサイト |
www |
公益財団法人NHK交響楽団(NHKこうきょうがくだん、英: NHK Symphony Orchestra, Tokyo)は、日本にあるオーケストラの一つ。通称「N響(エヌきょう)」。所在地は東京都港区高輪二丁目16番49号。公益社団法人日本オーケストラ連盟正会員。近衛秀麿らによって設立された「新交響楽団」が源流[1]である。
公益財団法人(2010年〈平成22年〉4月1日より)であり、日本放送協会(NHK)からの出向者が歴代の理事長を務めている。2023年7月現在の理事長は今村啓一(元NHK解説委員長)。NHKから受信料を財源に14億円(2013(平成25)年度)の交付金(国内放送費に計上)を受け、楽団側は演奏の放送などで事業に協力している[2]。その他に民間各社からも支援を受けている。この助成金は、旧放送法、9条2項1号(1988(昭和63)年改正前)「放送番組編集上必要な劇団、音楽団を維持し、養成し、又は助成すること」を根拠に支出されている。この考え方は、現放送法20条(業務)2項6号「前項の業務に附帯する業務を行うこと」に引き継がれている[3]。
NHKは別途、東京放送管弦楽団など放送用専属オーケストラを主要放送局ごとに持っており、紅白歌合戦などの歌番組や娯楽番組でNHK交響楽団が演奏することはない。大河ドラマのみが例外だが、ここでも演奏を担当するのはオープニング主題曲だけで、伴奏音楽部分や他のドラマの音楽は外部演奏団体が起用される。
月に3つのプログラムが2公演ずつ、6公演開催される[4]。現在、NHK交響楽団ではこの2公演ずつを「1回」として定期公演の回数に入れている。
7月、8月、3月は定期公演が開催されないため、年間27回・54公演が定期公演として開催されている。
Bプログラムは音響の良いサントリーホールで開催されるため人気がある。そのため、定期会員券も年間会員に限られ、また、座席数もNHKホールに比べて格段に少ないこともあり、1回券として発売される枚数も少ない。
なお、2021年3月から2022年6月にかけてNHKホールが改修工事のため閉館していたため[5]、2021–22シーズンのA・Cプログラムは東京芸術劇場で開催された[6]。
演奏は海外にも配信される。CD録音は「公共放送のオーケストラ」という性格上あまり積極的ではなかったが、近年はライヴ録音を中心にリリースも目立ってきている。販売は、スタジオ録音は各レコード会社が発行・発売、ライヴ録音はNHKサービスセンター発行・各レコード会社が発売するという形態をとっている。
定年退職した団員を中心に構成されたN響団友オーケストラもあり、演奏活動を行っている。
伝統的にドイツ・オーストリア系音楽を主なレパートリーとし、歴代の名誉指揮者もほとんどがドイツ圏の出身者か地盤とする指揮者であったが、フランス語圏スイス生まれのシャルル・デュトワを常任指揮者(のちに音楽監督)に迎える大転換の後は、色彩感の豊かな柔軟な音色を持つようになった。
放送交響楽団としての性格も有することから多様な作品の演奏を求められ、クラシック音楽以外にも劇伴音楽やゲーム音楽を演奏するなど、ジャンルは幅広い。NHK大河ドラマのテーマ音楽を毎年演奏しているほか、アニメ『科学忍者隊ガッチャマン』の劇場版(『交響組曲 科学忍者隊ガッチャマン』)やシリウスの伝説、テレビゲーム『ドラゴンクエストシリーズ』のBGMのオーケストラ演奏も行い、多数のサウンドトラック・アルバムをリリースしている。特にPlayStation 2版『ドラゴンクエストV』では、ゲーム中のほぼ全ての楽曲においてNHK交響楽団の演奏によるものが採用されている。また、NHK Eテレの番組『ピタゴラスイッチちょいむず』において「アルゴリズムたいそう」を演奏し、団員による体操も披露された。アナログ時代の日本テレビクロージング「鳩の休日」(長尺枠最後)も演奏していた。
#○○は定期公演の回数を示す
設立初期、約40年間にわたってジョセフ・ローゼンストックが専任、常任、名誉指揮者を務めていた。常任指揮者制度は1965年で廃止されたが、1996年にシャルル・デュトワが常任指揮者になり復活した。シャルル・デュトワは、その貢献により名誉音楽監督に就任している。ウラディーミル・アシュケナージが2007年8月末に音楽監督を退任した後は後任を置かず、アンドレ・プレヴィンが首席客演指揮者として就任している[18]。
指揮者 | 任期 | |
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近衛秀麿 | 1926年 - 1935年 | |
ヨゼフ・ケーニヒ | 1927年 - 1929年 | |
ニコライ・シフェルブラット | 1929年 - 1936年 | |
ジョセフ・ローゼンストック | 専任 | 1936年 - 1946年 |
常任 | 1956年 - 1957年 | |
名誉 | 1951年 - 1985年 | |
尾高尚忠 | 専任 | 1942年 - 1951年 |
山田一雄 | 専任 | 1942年 - 1951年 |
高田信一 | 専任 | 1944年 - 1951年 |
クルト・ヴェス | 常任 | 1951年 - 1954年 |
ニクラウス・エッシュバッハー | 常任 | 1954年 - 1956年 |
ヴィルヘルム・ロイブナー | 常任 | 1957年 - 1959年 |
ウィルヘルム・シュヒター | 常任 | 1959年 - 1962年 |
アレクサンダー・ルンプフ | 常任 | 1964年 - 1965年 |
ヨゼフ・カイルベルト | 名誉 | 1967年 - 1968年 |
ロヴロ・フォン・マタチッチ | 名誉 | 1967年 - 1985年 |
ヴォルフガング・サヴァリッシュ | 名誉 | 1967年 - 1994年 |
桂冠名誉 | 1994年 - 2013年 | |
岩城宏之 | 正 | 1969年 - 2006年 |
オットマール・スウィトナー | 名誉 | 1973年 - 2010年 |
ホルスト・シュタイン | 名誉 | 1975年 - 2008年 |
外山雄三 | 正 | 1979年 - 2023年 |
森正 | 正 | 1979年 - 1987年 |
ヘルベルト・ブロムシュテット | 名誉 | 1986年 - 2016年 |
桂冠名誉 | 2016年 - | |
若杉弘 | 正 | 1995年 - 2009年 |
シャルル・デュトワ | 常任 | 1996年 - 1998年 |
音楽監督 | 1998年 - 2003年 | |
名誉音楽監督 | 2003年 - | |
岩村力 | アシスタントコンダクター | 2000年 - 2007年 |
齊藤一郎 | アシスタントコンダクター | 2000年 - 2004年 |
ウラディーミル・アシュケナージ | 音楽監督 | 2004年 - 2007年 |
桂冠 | 2007年 - | |
アンドレ・プレヴィン | 首席客演 | 2009年 - 2012年 |
名誉客演 | 2012年 - 2019年 | |
尾高忠明 | 正 | 2010年 - |
山田和樹 | 副 | 2010年 - 2012年 |
パーヴォ・ヤルヴィ | 首席 | 2015年 - 2022年 |
名誉 | 2022年 - | |
ファビオ・ルイージ | 首席 | 2022年 - |
下野竜也 | 正 | 2023年 - |
NHK交響楽団は、「日本の音楽そのものの歴史」(朝比奈隆)と言われるように、世界でもトップクラスの指揮者たちが客演している。
指揮者 | 主な来演年 | 特筆事項 |
---|---|---|
フェリックス・ワインガルトナー | 1937年 | 朝日新聞招聘。夫人も指揮 |
朝比奈隆 | 1940年 ‐ 2000年 | N響75周年を祝う2001 ‐ 02シーズンの終わりの定期公演も振る予定だった |
ジャン・マルティノン | 1953年、1963年 | |
ヘルベルト・フォン・カラヤン | 1954年、1957年 | 1957年はベルリン・フィルとの合同演奏 |
アンドレ・コステラネッツ | 1955年 | |
ベンジャミン・ブリテン | 1956年 | 自作シンフォニア・ダ・レクイエムを日本初演 |
イーゴリ・ストラヴィンスキー | 1959年 | 大阪国際フェスティバルでの「火の鳥」組曲がDVD化 |
小澤征爾 | 1962年、1995年、2005年 | |
ジャン・フルネ | 1963年他 | |
ヴィリー・ボスコフスキー | 1963年 | |
コンスタンティン・シルヴェストリ | 1964年 | |
エルネスト・アンセルメ | 1964年 | |
ハインツ・ワルベルク | 1966年 ‐ 2004年 | |
ピエール・ブーレーズ | 1967年、1995年 | 1967年は大阪国際フェスティバルでの「トリスタンとイゾルデ」上演 |
ルドルフ・バルシャイ | 1970年、2004年 | 2004年はシャルル・デュトワの急病により、代役で登場 |
ダニエル・バレンボイム | 1973年 | |
マクシム・ショスタコーヴィチ | 1974年 | 父ドミートリイの作品を中心に指揮 |
ハンス・ツェンダー | 1974年 | |
ミヒャエル・ギーレン | 1975年、1977年 | |
フェルディナント・ライトナー | 1976年 ‐ 1990年 | |
ヴァーツラフ・ノイマン | 1978年 ‐ 1990年 | |
ネヴィル・マリナー | 1979年、2007年、2010年、2011年、2014年 | |
ギュンター・ヴァント | 1979年、1982年、1983年 | 1986年はキャンセル |
キリル・コンドラシン | 1980年 | |
イーゴリ・マルケヴィチ | 1983年 | |
渡邉暁雄 | 1985年他 | |
ペーター・マーク | 1986年 | キャンセルになったギュンター・ヴァントの代役で登場 |
ガリー・ベルティーニ | 1987年 | |
エサ=ペッカ・サロネン | 1990年、2002年他 | |
エフゲニー・スヴェトラーノフ | 1993年 ‐ 2000年 | 1995年は年末の第九演奏会で指揮 |
スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ | 1996年、1999年、2000年、2002年、2004年、2006年、2011年 | 2000年と2011年は年末の第九演奏会で指揮 |
クシシュトフ・ペンデレツキ | 1996年、2003年、2004年 | 2004年は年末の第九演奏会で指揮 |
ヴァレリー・ゲルギエフ | 1996年、2002年、2009年 | 2009年はNHK音楽祭で指揮 |
アラン・ギルバート | 1996年、1998年、2000年、2001年、2002年、2005年、2007年 | 2005年の11月定期ではサヴァリッシュの代役を務めた。 |
ズービン・メータ | 1996年、2011年 | 1996年はN響創立70周年記念演奏会で指揮 |
準・メルクル | 1998年、2001年、2003年、2005年、2006年、2008年、2009年、2011年、2012年、2013年 | |
チョン・ミョンフン | 1998年、2001年、2008年、2011年、2013年 | |
パーヴォ・ヤルヴィ | 2002年、2005年 | 2015年9月に首席指揮者に就任 |
ネルロ・サンティ | 2001年、2003年、2004年、2005年、2006年、2007年、2009年、2010年、2013年、2014年 | |
ロジャー・ノリントン | 2006年、2011年、2012年、2013年 | |
ファビオ・ルイージ | 2001年、2002年、2004年、2008年、2014年 | 2022年、首席指揮者に就任予定 |
デイヴィッド・ジンマン | 2009年、2013年、2016年 | |
エド・デ・ワールト | 2009年、2012年、2013年、2015年、2019年 | 2013年は年末の第九演奏会で指揮 |
クリストファー・ホグウッド | 2009年 | |
クルト・マズア | 2009年 | 第九演奏会 |
セミヨン・ビシュコフ | 2010年、2013年 | |
ロリン・マゼール | 2012年 | |
ネーメ・ヤルヴィ | 2011年、2014年、2019年 |
NHK交響楽団の定期演奏会の模様は、NHK-FM放送とNHK Eテレ『クラシック音楽館』内にて放送される。また、FM放送はNHKネットラジオ「らじる★らじる」にて、EテレはNHKプラスにてそれぞれ同時配信されている。
FM放送では、2022年度まで各公演回それぞれ初日の公演が随時(実際はN響の年間公演日程通り土・金・水で確定されている)生中継されていた。FMでの放送時間は、Aプログラムが土曜日18時から20時15分(『N響演奏会』と題された特別枠)、Bプログラム及びCプログラムが金曜日・水曜日19時から21時10分(『ベストオブクラシック』枠)となっていた。この場合、通常ラジオ第1と同時放送となる夜19時の「NHKきょうのニュース」は放送休止となっていた。
2023年度からはNHK交響楽団の意向もあり、FM放送は次のように変更されることになった[19]。
また2024年度秋シーズンからは原則として定期公演実施月の月末(月により月初めにまたぐ場合あり)の『ベストオブクラシック』の木、金曜日放送分、及び土曜日夕方の『N饗演奏会』の単発特番の3日間連続での後日収録(一部土曜日は生放送の場合あり)[20]とすることにした。
Eテレの『クラシック音楽館』は、公演休憩部分を除くノーカット放送となっている。2022年度まではNHK BSプレミアムの『プレミアムシアター』でも放送されたが、2023年度より放送枠を『クラシック音楽館』に一本化された[19]。
定期演奏会以外では、年末恒例となっている『ベートーヴェン「第9」演奏会』の模様が、例年まずFMで生放送され、その後Eテレで順次放送される。またFM放送では、1950年代からNHKが保存してきたN響の演奏を放送する番組『N響ザ・レジェンド』が、土曜日の19時20分から21時の枠で放送されている(前述の『N響演奏会』が放送される場合は休止となる)。