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阿蘇大橋 | |
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基本情報 | |
国 | 日本 |
所在地 | 熊本県阿蘇郡南阿蘇村 |
交差物件 | 黒川 |
用途 | 道路橋 |
路線名 | 国道325号 |
管理者 | 熊本県 |
施工者 | 石川島播磨重工 |
着工 | 1969年(昭和44年)9月 |
竣工 | 1970年(昭和45年)12月 |
開通 | 1970年(昭和45年)12月 |
閉鎖 | 2016年(平成28年)4月16日 |
座標 | 北緯32度53分0.8秒 東経130度59分18.9秒 / 北緯32.883556度 東経130.988583度 |
構造諸元 | |
形式 | 逆ランガー橋 |
材料 | 鋼 |
全長 | 205.9 m[1][2][3] |
幅 | 8.8 m |
高さ | 76 m |
最大支間長 | 132.2 m |
関連項目 | |
橋の一覧 - 各国の橋 - 橋の形式 |
新阿蘇大橋 | |
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基本情報 | |
国 | 日本 |
所在地 | 熊本県阿蘇郡南阿蘇村 |
交差物件 | 黒川 |
用途 | 道路橋 |
路線名 | 国道325号 |
管理者 | 熊本県 |
施工者 | 大成建設・IHIインフラ建設・八方建設JV[5] |
着工 | 2016年(平成28年)11月[4] |
開通 | 2021年(令和3年)3月7日 |
座標 | 北緯32度52分39.7秒 東経130度59分11.6秒 / 北緯32.877694度 東経130.986556度 |
構造諸元 | |
形式 | 3径間連続ラーメン箱桁橋 |
材料 | プレストレスト・コンクリート・鋼 |
全長 | 525.0 m(橋長:345 m)[6] |
幅 | 10.5 m(車道+歩道幅:9.5 m)[7] |
高さ | 97.0 m[6] |
最大支間長 | 165.0 m |
関連項目 | |
橋の一覧 - 各国の橋 - 橋の形式 |
阿蘇大橋(あそおおはし)は、熊本県阿蘇郡南阿蘇村立野と南阿蘇村河陽字黒川の国道325号の黒川をまたぐところに架橋されていた橋。通称・赤橋[8][9]。2016年(平成28年)の熊本地震で落橋したため2021年(令和3年)に新阿蘇大橋(しんあそおおはし)に架け替えられた。
国道57号から分岐した所にあるアーチ型が特徴の橋だったが、2016年(平成28年)4月16日の熊本地震で橋の直下の断層が動き、橋脚を支える地盤がずれたことにより崩落した[10][11]。2021年(令和3年)3月7日にプレストレスト・コンクリート橋として復旧し、開通した[12][13][14][15]。
国道57号から分岐し南郷谷(南阿蘇村・高森町)へ至る、国道325号[16]バイパスの一部として1967年(昭和42年)4月に着工、1970年(昭和45年)12月に完成した(バイパスの全通は1971年(昭和46年)[17])。橋長は205.96メートル、幅員は8メートル、黒川の谷底からは76メートルの高さにあった。総工費は3億1,300万円。1986年(昭和61年)時点では1日平均で約6,000台が利用していた[18]。橋の塗装は当初はオレンジ色で、1994年(平成6年)に景観調和と自殺防止対策(後述)として灰色に塗り替えられたが、以後も地元では「赤橋」の通称で呼ばれていた[8]。橋の両側に幅の狭い歩道とフェンスが設置され、車道は追い越しと駐停車の禁止区間に指定されていた。
1971年の開通後、阿蘇大橋からの投身自殺が相次いだ(1981年から2011年12月までに59件発生していた)ことから、熊本県は1990年(平成2年)に橋の両端から水平に張り出すかたちで約1.5メートルの柵を、2002年(平成14年)には高さ約2メートルの忍び返し付きのフェンスをそれぞれ設置し、1994年(平成6年)には橋の塗装を灰色に塗り替えた[8]。自殺防止対策の結果、2002年(平成14年)以降の投身自殺は4件にとどまっていた(2011年12月時点)[8]。地元の消防(阿蘇広域行政事務組合消防本部南部分署)には投身自殺者の捜索・救助のための救助工作車が配備されている[8]。また、橋のたもとには地元住民により「まてまて地蔵」が設置されている[8]。
2009年度(平成21年度)からは渋滞対策として阿蘇大橋を拡幅し、国道57号への右折車線を15メートルから59メートルに延長する改良工事(総工費:1億5,000万円)が実施され、2015年(平成27年)4月3日正午より供用されていた[19]。
2016年(平成28年)4月16日未明、県下を襲った熊本地震の本震で橋全体が崩落した[1][2][20]。
地震発生時に自動車で橋を通行していた阿蘇市在住の大学生が車ごと崩落に巻き込まれ、同年8月に遺体となって発見された[21]。
その後の調査で、地震の前後で橋脚を支える地盤の位置が右岸側は約2 m、左岸側は44 cm、橋を圧縮する形でずれていたことが分かった。このずれにより橋のアーチ部が破壊されるほどの力がかかり、崩落に至ったと考えられている[10][11]。
崩落当時のまま残されている橋桁については震災遺構としての保存が決まっており、2021年(令和3年)度に2,000万から3,000万円程度の費用をかけてワイヤで固定する工事が行われる予定である[22][23]。
橋の再建は国が事業費の大半を負担する方針だが[24]、「同じ場所での再建は困難」(土木学会)との意見があった[25]。
その後、国土交通省は元の場所から600 m下流に橋を架け直すと2016年(平成28年)7月5日に発表し、さらに2016年(平成28年)7月29日に架け替える阿蘇大橋の橋梁形式を「PC3径間連続ラーメン箱桁橋」にすることを発表した[7]。橋長は345 m、最大支間長は165 m、下部構造は、逆T型橋台とRC中空橋脚、張り出し式橋脚である[26]。
設計後に本格着工するまでは数年程度かかる見通しであったが[27][28]、2017年(平成29年)4月16日に2020年度(令和2年度)の全線開通を目標に工事を進めると発表され[29]、2020年(令和2年)4月10日には2021年(令和3年)3月に開通する目途が立ったと発表された[30]。
2018年(平成30年)4月、国土交通省が地震による地盤のずれに対応できる構造を新橋に採用したことが報道された。新橋が架けられる場所の下にも活断層があると推定されている。地震で地盤がずれた際の落橋を防ぐため、活断層の推定位置の桁を連続桁とせず単純桁を採用し、その両側にあたる2本の橋脚と橋桁の接合部の強度を弱めて外れやすくし、橋脚上部の幅も広くして、接合部が外れた場合は橋脚上部で橋桁を受け止める構造とした[31][12]。
2021年(令和3年)2月2日、熊本県は新橋の名称を「新阿蘇大橋」に決定したと発表し[13]、同日、赤羽一嘉国土交通相の記者会見で、新阿蘇大橋が3月7日に開通すると発表された[14][12]。3月7日、開通に当たり式典が開かれた[4]。