この項目では、現代の漢中市について説明しています。漢中地域については「漢中郡 」をご覧ください。
漢中市 (かんちゅう-し)は中華人民共和国 陝西省 に位置する地級市 。
地理
気候
涼しい亜熱帯気候 に属する。北界の秦嶺 山脈、南界の巴山 、その間漢水 の流域は“西北の小さい江南 ”と呼ばれる漢中盆地 を形成する。秦嶺山地が阻むため、寒波 は侵入しにくく、気候は温暖湿潤、物産が豊富で、景色は美しい。秦巴山区には豊かな原始林があり、パンダ 、トキ 、キンシコウ 、ターキン 、チュウゴクオオサンショウウオ などの稀少動物が生存する。
河川
漢水 は市内嶓冢山 を水源とする。その他に嘉陵江 がある。いずれも長江 の重要な支流である。
歴史
県名は漢水の中部に位置することによる。旧称は南鄭 とも称し、その存在は前771年 までさかのぼることができる。『水経注 』には「南鄭之号、始于桓公。桓公死于犬戎、其民南奔、故以南鄭称」との記載がある。
行政区画
2市轄区・9県を管轄する。
年表
この節の出典[ 1] [ 2]
陝南行政区
1949年10月1日 - 中華人民共和国 陝西省 陝南行政区 が成立。南鄭県 ・寧強県 ・仏坪県 ・西郷県 ・留壩県 ・略陽県 ・城固県 ・褒城県 ・沔県 ・洋県 ・鎮巴県 ・安康県 ・漢陰県 ・洵陽県 ・白河県 ・平利県 ・鎮坪県 ・紫陽県 ・石泉県 ・寧陝県 ・嵐皋県 を直轄する。(21県)
1949年11月28日 - 安康県の一部が分立し、安康市 が発足。(1市21県)
1949年12月 - 安康市・安康県・漢陰県・洵陽県・白河県・平利県・鎮坪県・紫陽県・石泉県・寧陝県・嵐皋県が陝南行政区安康分区 に編入。(11県)
1949年12月8日 - 南鄭県の一部が分立し、南鄭市 が発足。(1市11県)
1950年5月2日 - 宝鶏分区鳳県 を編入。(1市12県)
1950年5月 (1市12県)
褒城県の一部が留壩県に編入。
洋県の一部が仏坪県に編入。
1950年10月 - 南鄭県の一部が城固県に編入。(1市12県)
1951年11月20日 - 南鄭市・南鄭県・寧強県・仏坪県・西郷県・留壩県・略陽県・城固県・褒城県・沔県・洋県・鎮巴県・鳳県が南鄭専区 に編入。
南鄭専区
1951年11月20日 - 陝南行政区南鄭市 ・南鄭県 ・寧強県 ・仏坪県 ・西郷県 ・留壩県 ・略陽県 ・城固県 ・褒城県 ・沔県 ・洋県 ・鎮巴県 ・鳳県 を編入。南鄭専区 が成立。(1市12県)
1953年2月 (1市12県1中心区)
1953年6月1日 - 南鄭市が省直轄県級行政区となる。(12県1中心区)
1953年6月 (12県1中心区)
鳳県・洋県の各一部が宝鶏専区太白中心区に編入。
沔県の一部が黎坪中心区に編入。
1953年10月24日 - 南鄭専区が漢中専区 に改称。南鄭市が漢中市 に改称。
漢中地区
1953年10月 - 寧強県の一部が沔県に編入。(12県1中心区)
1954年9月 - 洋県の一部が仏坪県に編入。(12県1中心区)
1954年10月 - 鳳県の一部が宝鶏専区宝鶏県に編入。(12県1中心区)
1954年10月9日 - 四川省 達県専区通江県 の一部が南鄭県に編入。(12県1中心区)
1956年7月 (12県1中心区)
褒城県の一部が黎坪中心区に編入。
西郷県の一部が安康専区石泉県 に編入。
1956年8月 (12県1中心区)
褒城県・略陽県の各一部が沔県に編入。
沔県の一部が褒城県・略陽県に分割編入。
仏坪県の一部が洋県に編入。
西郷県の一部が安康専区石泉県に編入。
鎮巴県の一部が西郷県に編入。
1956年10月 - 南鄭県の一部が漢中市に編入。(12県1中心区)
1956年11月26日 (12県1中心区)
略陽県の一部(郭鎮区大南峪郷および木瓜園郷・大草壩郷の各一部)が甘粛省 武都専区康県 に編入。
甘粛省武都専区康県の一部(雲台区窯坪郷・鄭家湾郷の各一部)が略陽県に編入。
1956年12月 - 寧強県の一部が略陽県に編入。(12県1中心区)
1957年2月23日 - 四川省綿陽専区旺蒼県 の一部が黎坪中心区に編入。(12県1中心区)
1957年5月 - 西郷県の一部が安康専区石泉県に編入。(12県1中心区)
1957年10月 - 寧強県の一部が沔県に編入。(12県1中心区)
1958年5月 - 鳳県の一部が沔県に編入。(12県1中心区)
1958年11月4日 - 漢中市 を編入。(1市12県1中心区)
1958年11月21日 (1市8県)
留壩県が鳳県・漢中市に分割編入。
南鄭県が漢中市に編入。
黎坪中心区が漢中市・沔県・寧強県に分割編入。
褒城県が漢中市・沔県に分割編入。
仏坪県が洋県・盩厔県 、安康専区石泉県に分割編入。
1959年1月 - 城固県の一部が漢中市に編入。(1市8県)
1959年5月 - 洋県の一部が宝鶏市 に編入。(1市8県)
1960年12月15日 - 鳳県が宝鶏市に編入。(1市7県)
1960年12月 - 宝鶏市鳳県の一部が漢中市に編入。(1市7県)
1961年8月16日 (1市10県)
漢中市の一部が分立し、南鄭県 が発足。
漢中市・沔県の各一部が宝鶏市鳳県の一部と合併し、留壩県 が発足。
洋県の一部が咸陽市 盩厔県の一部と合併し、仏坪県 が発足。
1961年9月 - 咸陽専区盩厔県の一部が仏坪県に編入。(1市10県)
1961年12月 - 西郷県の一部が安康専区石泉県に編入。(1市10県)
1962年4月 - 仏坪県の一部が咸陽専区盩厔県に編入。(1市10県)
1963年6月1日 - 漢中市が省直轄県級行政区となる。(10県)
1964年6月5日 - 漢中市 を編入。(11県)
1964年8月29日 - 沔県が勉県 に改称。(11県)
1969年10月 - 漢中専区が漢中地区 に改称。(11県)
1980年7月18日 - 漢中県が市制施行し、漢中市 となる。(1市10県)
1996年2月21日 - 漢中地区が地級市の漢中市 に昇格。
漢中市
1996年2月21日 - 漢中地区が地級市の漢中市 に昇格。(1区10県)
2017年7月18日 - 南鄭県が区制施行し、南鄭区 となる。(2区9県)
交通
航空
鉄道
中国鉄路総公司
- 寧強南駅 - 新集駅 - 漢中駅 - 城固北駅 - 洋県西駅 - 仏坪駅 -
- 白水江駅 - 紅衛壩駅 - 馬蹄湾駅 - 徐家坪駅 - 横現河駅 - 略陽駅 - 王家沱駅 - 楽素河駅 - 高潭子駅 - 巨亭駅 - 陽平関駅 - 燕子砭駅 - 丁家壩駅 -
陽平関駅 - 陽平関東駅 - 徐家壩駅 - 代家壩駅 - 響水駅 - 寧強駅 - 青羊駅駅 - 小寨駅 - 勉西駅 - 勉県駅 - 欧家坡駅 - 史寨駅 - 褒河駅 - 漢中駅 - 王家坎駅 - 治江駅 - 城固駅 - 洋県駅 - 晏家壩駅 - 五堵門駅 - 沙河坎駅 - 馬踪灘駅 - 賈家河駅 - 西郷駅 - 白竜塘駅 - 三花石駅 - 茶鎮駅 -
- 巴山駅 -
道路
姉妹都市・提携都市
日本・島根県出雲市 - 1996年11月2日友好都市提携
教育
脚注
関連項目
外部リンク
第1回指定 (1982年) 第2回指定 (1986年) 第3回指定 (1994年) 増補
指定時の地名のため、現在の行政区画の変更により一部に変化がある: 江陵→荊州区、襄樊→襄陽市、商丘(県)→睢陽区 、日喀則→桑珠孜区、海康→雷州市、吐魯番市→高昌区、蓬萊市→蓬萊区、会理県→会理市、庫車県→庫車市