SOLATOブランドの給油所(東京都・セルフ南町田SS、当該店舗は既に閉店)
旧TAIYOブランドの給油所。現在は新しいロゴに付け替えられている。(広島市中区・並木通りSS)
太陽石油株式会社 (たいようせきゆ、Taiyo Oil Company, Limited )は、石油製品の精製および販売等を行う日本の会社。国内市場占有率は4位。本社は東京都 千代田区 内幸町 二丁目2番3号(日比谷国際ビル )に置く。
現在のコーポレートスローガンは「この星と人のチカラに。」。
概説
民族系石油元売会社 の1つで、愛媛県 を地盤とし、主に西日本(特に、近畿 ・四国地方 )に事業展開している。ガソリンスタンドの現在のブランド 名は、SOLATO (ソラト)である(ロゴマークのデザイン上"A"はギリシア文字 のΔ に近く、上部にはウムラウト 状(Ä )の点が二つ付く。2008年9月まではTAIYO )。ブランド名の由来は太陽 を意味する「ソーラー」と明日を意味する「トゥモロー」からきている。また、ソ連 やルーマニア から日本で初めて石油の輸入を行うなど、旧東側諸国からの石油輸入に積極的であった。
なお、石油販売を中心に行っている太陽鉱油 とは別会社である。
沿革
1908年 9月 - 高知県 高岡郡 (現:土佐市 )にて青木石油店創業。
1915年 2月 - 愛媛県 八幡浜市 に移転。
1918年 - ライジングサン九州西戸崎製油所から原料供給を受け灯油精製を開始。
1923年 8月 - ヘッグマン蒸留釜で石油精製開始。
1930年 5月 - 「青木石油株式会社」設立。
1938年 10月 - 工場を愛媛県越智郡 亀岡村 (現:今治市菊間町 。現在の四国事業所)に移転
1941年 2月 - 青木石油、ミカド製油 、松岡石油の石油精製部門を統合し、太陽石油株式会社を設立。東京市芝区三田豊岡町に本社設置。
1943年 7月 - 本社を東京市芝区三田豊岡町50番地(現在の東京都 港区 三田 )から愛媛県 八幡浜市 1581番地に移転。
1949年 12月 - GHQ より太平洋岸製油所の再開許可あり、石油精製再開に向け設備建設に着手。
1951年 2月 - 石油精製が許可され、シェル石油より500バーレル/日を受託し精製開始。
1953年 7月 - 自社精製開始。
1958年 10月 - 日本初のソ連 産原油輸入。
1960年 10月10日 - 本店を東京都港区赤坂檜町3番地に移転。
1964年
9月 - 日本初のルーマニア 産原油輸入。
11月 - 常圧蒸留装置59,000バーレル/日に認定。
1969年 4月 - 石油連盟 に加盟。
1974年 9月 - 常圧蒸留装置設備能力69,000バーレル/日に増強。
1977年 1月 - マレーシア国営石油会社(ペトロナス)と、わが国初のDD原油取引開始。
1979年 10月 - シンガポール に現地法人太陽インターナショナルプライベートリミテッドを設立。
1981年 11月 - 本社を現所在地(東京都千代田区)に移転。
1982年 3月 - 石油地下備蓄実証プラントが菊間製油所構内に完工、太陽石油が実証運転を担当。
1983年 9月 - 常圧蒸留装置4,000バーレル/日減少処理し、設備能力65,000バーレル/日となる。
1985年 - 太陽ブランドの潤滑油販売開始。関東地区で太陽石油サービスステーションの運営開始。
1986年
3月 - アンゴラ海上鉱区開発プロジェクトに資本参加。
11月 - マレーシア海上鉱区開発プロジェクトへ参加。
1988年 -「TAIYO」のロゴマークを導入。
1991年
6月 - 原油船「第一太陽丸」(88,543DWT)就航。BTX製造設備完成・稼動により石油化学分野に進出。
12月 - プロダクト(製品)船「第二太陽丸」(58,950DWT)就航。
1996年 7月 - 本社機能の一部移管に伴い、菊間製油所を四国事業所に改名。
2003年
8月 - 常圧蒸留装置設備能力120,000バーレル/日に増強
10月 - 太陽石油化学株式会社を設立。
12月 - 三井化学 株式会社山口 スチレン 工場を買収。
2004年 1月 - 山口事業所を開設。
2006年 1月17日 - 四国事業所にて原油貯蔵タンク火災事故(後述 )。
2008年
3月 - 四国事業所新事務所竣工。
9月 - 創業100周年を機に、新ブランド「SOLATO」の展開開始。
12月 - 新陸上出荷設備竣工。
2010年 11月 - 残油流動接触分解設備25,000バーレル/日完成・稼動。
2014年
3月 - 太陽石油化学株式会社を吸収合併。常圧蒸留装置設備能力118,000バーレル/日となる。
8月 - 残油流動接触分解装置能力29,000バーレル/日に増強。
11月 - 不均化装置10,000バーレル/日完成・稼動。
2016年 12月 - 南西石油 の発行済全株式を取得し子会社化。
2017年
3月 - 常圧蒸留装置設備能力138,000バーレル/日に増強。残油流動接触分解設備32,000バーレル/日に増強。
4月 - 当社初の沖縄県内拠点となる、沖縄営業所(現・沖縄総合事務所)を開設。
2018年 9月 - 軽油深度脱硫装置33,000バーレル/日に増強。
事業所
四国事業所(入口)
四国事業所の夜景
四国事業所(事務所)
本社 - 東京都 千代田区 内幸町 2-2-3 日比谷国際ビル15F
本社分室 - 愛媛県 松山市 一番町1-15-1 グランディア一番町ビル8階
支店
沖縄総合事務所 - 沖縄県 那覇市 久茂地2-22-10 那覇第一生命 ビルディング7F
中日本支店 - 大阪府 大阪市 北区西天満4-14-3 リゾートトラスト御堂筋ビル7F
中国支店 - 広島県 広島市 中区幟町13-11 明治安田生命 広島幟町ビル7階
四国支店 - 愛媛県松山市一番町1-14-7 フジコビルF 5F
九州支店 - 福岡県 福岡市 博多区 博多駅前2-19-24 大博センタービル11F
製油所
四国事業所(愛媛県今治市 菊間町 種4070-2) 138,000バレル/日
工場
山口事業所(山口県宇部市大字西沖ノ山字西沖13-3)
サービスステーション事業展開エリア
2023年9月現在では、地盤の愛媛県を中心に、四国4県(愛媛、香川 、高知 、徳島 )、九州7県(福岡 、佐賀 、長崎 、熊本 、大分 、宮崎 、鹿児島 )と、中国地方(岡山 、広島 、山口 )、近畿地方(京都 、大阪 、兵庫 、奈良 )、中部地方(愛知 、岐阜 、三重 、静岡 )、関東地方(千葉 、茨城 、栃木 )、東北地方(福島 )の全国26府県に展開している。[ 2]
関連会社
国内
海外
太陽インターナショナル プライベート リミテッド(シンガポール 、原油・石油製品の販売・輸出入)
宣伝・広報活動
テレビ
ラジオ
太陽石油Presents - 加藤いづみ この街が好きだよ(1993年 4月 - 2001年 3月31日、土曜日11:00-11:55)FM愛媛
柴田淳の月と太陽 (2003年 4月 - 2008年 3月)FM愛媛制作、2007年3月までJFN 系列西日本ブロックネット17局、2007年4月からはJFN38局で全国フルネットされていた。
LIFE - LOVE CiRCLE (2008年4月 - 2009年 3月)TOKYO FM 制作、JFNネット
SOLATO by 太陽石油 presents 千宝美 のNatural Breeze(2009年4月 - 2022年 3月)FM愛媛
FM愛媛が制作した番組に当社が提供・協賛した経緯として、創業地が高知県 であることや、愛媛県 に事務所と製油所があることに由来する。2003年スタートの月と太陽からは西日本ブロックネットとなり、さらに全国ネットへと昇格をつづけた。LIFE - LOVE CiRCLEについては当初1年間スポンサーを系譜したものの、基幹・制作局を東京FM に変更されたが1年でスポンサー撤退した(別スポンサーで継続も2011年3月に放送終了)。その後愛媛県ローカルであるがFM愛媛での当社提供番組が復活している。
モータースポーツ
イメージガール
イメージソング
スポーツ
不祥事
太陽石油四国事業所・原油貯蔵タンク火災事件
2006年 1月17日 14時頃、太陽石油四国事業所で敷地内の原油 貯蔵タンク 内で火災が起こり、原油の抜き取り作業をしていた作業員7人のうち5人が全身火傷 などで殉職 する事故が起こった。太陽石油の規定ではタンク内での作業には社員が立ち会うことになっていたが、火災当日は一度も社員が現場におらず、作業マニュアル の任意提出を求め、安全管理に問題がなかったかどうか事情聴取を進めている。関係者は、作業員らはタンク内でスタンド 式の照明 3基を使っており、ライトが倒れた後出火したと供述していることから、愛媛県警 はアスファルト状の油分を含んだ汚泥が、タンク底から高さ20cmから30cm程度まで残っていたため、何らかの原因でこの汚泥などに火がついた可能性があるとして捜査を進めている。
また、この事件を重く見た消防庁 や経済産業省 、厚生労働省 などの職員も、原因調査のため現地入りしている。
高圧ガス保安法違反
2021年9月、愛媛県 は高圧ガス保安法に違反したとして、太陽石油に対し、四国事業所を安全に運用するために定めた危害予防規程の変更や遵守などを命令する行政処分を行った[ 3] 。
また2022年3月に経済産業省 は、太陽石油に対して、四国事業所の高圧ガス保安法に基づく完成検査及び保安検査に係る認定を取り消す行政処分を行った[ 4] 。
関連項目
出典
外部リンク