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openSUSE Leap 15.5 と KDE Plasma 5 | |
開発者 | SUSE、openSUSEプロジェクト |
---|---|
OSの系統 | Unix系、Linux |
開発状況 | 開発中 |
ソースモデル | オープンソース |
初版 | 2005年10月 |
最新安定版 | Leap 15.6[1] - 2024年6月12日 |
リポジトリ | |
対象市場 | デスクトップ筐体向け・ワークステーション筐体向け・サーバー筐体向け, 開発筐体向け |
使用できる言語 | 英語・日本語 |
アップデート方式 | |
パッケージ管理 | RPM |
プラットフォーム | |
カーネル種別 | モノリシックカーネル |
ユーザランド | ? |
既定のUI | KDE、GNOME、Xfce |
ライセンス | GNU GPLほか |
先行品 | 無し |
後続品 | 無し |
ウェブサイト |
www |
サポート状況 | |
サポート中 |
openSUSE(オープン・スーゼ、国際音声記号 /ˌoʊpənˈsuːzə/)は、SUSE及びその他企業等が支援するコミュニティー「openSUSEプロジェクト」によって開発されるオープンソースのLinuxディストリビューションである[2] 。
元々はSUSEが開発するSUSE Linuxであった[3] 。2003年のノベルによるSUSE買収後、100%オープンソースを目指して開発体制をコミュニティベースに移行。SUSE Linuxから現名称に変更した。
現在の最新版は2024年6月12日リリースのopenSUSE Leap 15.6。Leapの他にもTumbleweedと呼ばれるローリングリリースモデルを採用したプロジェクトがある[4] 。これは最新のソフトを積極的に取り込み、リリース版のベースになる。
同社のSUSE Linux Enterpriseのソースコードを利用している[5] 。
openSUSEは汎用のLinuxディストリビューションである。ウェブページの閲覧、デジタルコンテンツの再生・制作、オフィスソフトなどのGUIを利用したデスクトップ用途、CUIを中心としたサーバ運用などさまざまな用途で利用することができる。
以前はSUSEが日本に進出していなかったためあまり普及していなかったが、Version 9.1から日本語版もリリースされ、現在は標準で日本語での表示や入力が可能である。
同プロジェクトはディストリビューションやツールの提供に加えて、ポータルサイトをコミュニティのために用意している。コミュニティはドキュメント・アートワークなどの作成について公開メーリングリストやIRCを通じて議論する。openSUSE Build Serviceを通じて提供されるコードを元にopenSUSEの開発を行っている。
Geeko(ギーコ)と呼ばれるカメレオンがマスコットである。geekとgecko(ヤモリ)をかけた名称で、一般公募で決定した。
大きな特徴はYaSTと呼ばれる(またはその後継であるYaST2)設定ツールである。ネットワークやユーザー、セキュリティなどに関するシステム設定をGUI上にて行うことができる。
デスクトップ環境はかつてはKDEが標準であったが、現在ではKDE、GNOME、Xfceから選択できる。MATE、Enlightenment、Cinnamonも後からインストールできる。IceWMやWindow Maker、Blackbox、Twmなどのウィンドウマネージャも利用できる。
ウェブブラウザとしてFirefox、マルチメディア用ソフトとしてGNOMEではBanshee、KDEではAmarok、Kaffeineが標準で用意されている。コーデックはインストーラーには含まれていないがOSインストール後に追加でインストール可能である。オフィス用途にはLibreOfficeが用意されており、OpenDocument形式やWord/Excel/PowerPoint形式などの一般的なドキュメントファイルの編集に対応している。グラフィックス用途にはビットマップエディタとしてGIMP、ベクターエディタにはInkscapeが用意されており、さまざまな形式の画像ファイルを編集することができる。インスタントメッセンジャークライアント、メールなどの個人情報の管理を行うPIM、画像管理用ソフトも標準で含んでいる。Sambaを利用してWindowsネットワークに参加することもできる。RPM形式でのソフトウェア管理も可能であり、追加でさらに多くのソフトウェアを利用することができる。
仮想機械、例えばXen、KVMとの相性が良く、Xgl、AppArmor等の開発でも知られている。
ディストリビューションに同梱されていないオープンソースのパッケージは openSUSE 公式ソフトウェアページよりブラウザから1クリックでインストールできる。
その他、開発者への特徴として同コミュニティーはopenSUSE Build Service (OBS) と呼ばれるソフトウェアパッケージのビルド環境を提供している[6] 。これはopenSUSEは勿論、他のディストリビューションやアーキテクチャを越えたクロスプラットホームでのビルドとパッケージ公開を可能にするウェブサービスである。
openSUSEの端緒は、Linuxをインターネットからダウンロードするためにおよそ50枚のフロッピーディスク(ディスケット)が必要だった1990年代頃に見ることが出来る。当時のS.u.S.E. GmbH (Gesellschaft für Software- und System-Entwicklung) はLinuxのディスケットを1つのパッケージにまとめて販売していた。また、その頃までにパトリック・フォルカーディング (Patrick Volkerding) により開発されたSlackwareディストリビューションがリリースされており、これはSuSE GmbHがドイツ語に大幅にローカライズしたインストールプロセスによってドイツ語圏において多大な人気を得ていた。それに加え、Slackware独自のインストールツールがSuSE GmbHによって開発されたYaSTによって置き換えられていた。1994年4月からSuSE Linuxパッケージのバージョン1.0はディスケットでなく(最終的には70枚を越えていた)、CDにて配布されることとなった。
1996年3月に、SuSE GmbHはSlackwareから独立した彼ら独自のディストリビューションをS.u.S.E. Linux バージョン4.2として公開するに至った。バージョン番号に関して多くの議論がなされ、バージョン1.1は受け入れられず、最終的にはダグラス・アダムズの小説銀河ヒッチハイク・ガイドに登場する「生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答え」に対して答えられた42を採用することとなった。3枚のCDで構成された最初のディストリビューションには「Live-Filesystem」が含まれていた。
SuSE Linuxの販売数はバージョン4.2以降好調な伸びを見せた。当時既にLinux市場は成長段階に入っており、バージョン5以降、標準のSuSE Linuxディストリビューションをベースとして、ビジネス向けにより長いリリースサイクルとサポートを行うLinuxを供給するようSuSE GmbHに対しても要求が行われていた。しかし、このコンセプトが実現するまでは、長期リリース・アップデートサイクルと共にサポート、トレーニングサービスを受けることが出来るSUSE Linux Enterprise Serverが2000年10月31日にリリースされるまで待たなくてはならなかった。
サポートの多様化と並んで、SuSE Linuxはバージョン6.1から(それまではインテル 80386のみだったが)DECによるAlphaを、バージョン6.3からPowerPCをサポートするプラットフォームに加えた。それら2つのディストリビューションによってSuSE Linuxディストリビューションは成長を続けることとなったが、使用が一般的に広まることは無かった。その後にはAMDのAthlon 64、インテルのItanium、IBM S390 (Z-Series) についても対応が行われた。
バージョン7.0から9.1まで、一般ユーザにはプログラム環境が限定された(それゆえ安価な)Personal Version とサーバ・開発ソフトウェアが付属するProfessional Versionという、2つのバージョンのSuSE Linuxが用意されていた。また、学生向けにCampus Version(中身はProfessional Versionと同じ)が割引価格で販売されていた。同様に、管理ハンドブックが含まれていないアップデートパッケージがProfessional Versionに対して用意されていた。
SuSE 9.1からノベルによって販売されることとなる。変更点には、FTPサーバを通じたインストールに加え2004年6月からは基本的なインストール環境が含まれているCDがインターネットからダウンロード出来るようになったことがある。CDに含まれているパッケージはFTPからはインストールすることは出来なかった。また、Professional Versionについて64ビット環境(AMD64とIA-64)向けのソフトウェアが収録されているDVDが店頭に並べられていた(SuSE 9.0の32ビット環境とは別に販売されていた)。また、SuSE Linux 9.1ではインストール・設定ツールであるYaSTがGPLにおいて公開された。ノベルによって導入された改変には、バージョン9.2以降取り入れられている、KDEもしくはGNOMEデスクトップで利用可能な独自のLive CDが重要な位置を占めている。またSuSE 9.2より初めてISOイメージで構成されたディストリビューションがダウンロード可能になった。バージョン9.3において、Campus Versionとアップデートパッケージは打ち切られ、バージョン10.0以降は1つのバージョンにまとめられている。
バージョン10.2でSUSE Linuxの名称はopenSUSEに公式で変更になった。その後はopenSUSEとして開発が継続され、各バージョンのリリースを行っている。
2015年の暮れから、openSUSEは、主に2つの形に分けて提供されている。このうち、Leapは、より保守的な固定リリースで、SLEに基づいたディストリビューションである。一方、Tumbleweedは、ローリングリリースのディストリビューションで、アップストリームのプロジェクトから、最新の安定版のパッケージを統合することに注力している[7]。
2011年4月27日、Attachmateは、ノベルの取得を完了した。Attachmateは、ノベルを2つの自律的なビジネスユニットに分割した。これはノベルとSUSEである。Attachmateは、SUSEとopenSUSEプロジェクトの関係性には何の変更も加えなかった。2014年のAttachmentグループのMicro Focusとの合併後は、SUSEはそのopenSUSEへのコミットメントを再確認している[8]。
2018年7月2日、EQT Partnersは、SUSEを取得する意図があることを宣言した。SUSEとopenSUSEの関係性についての変化は予期されていない。この取得は、openSUSEプロジェクトの創設から3度目のSUSE Linuxの取得で、2019年3月15日にクローズされた[9]。
x86-64のインストールメディアが公開されておりインストールするマシンのアーキテクチャにあったメディアを利用する。DVDのインストールメディアにはデスクトップ環境をはじめとした多数のパッケージが含まれる。デスクトップ環境を利用する際には、GNOME、KDE、Xfceのいずれかを選択してインストールすることができる。FTP、HTTPでインストールできるイメージ(NET)も公開されている。
バージョン 10.1 までの名称は SUSE Linux であったが、バージョン 10.2 からは名称が公式に openSUSE となっている。その後、2015年末頃に登場した13.2 の後継バージョン 42.1 からは、安定性を重視した Leap と、ローリングリリースモデルを採用した Tumbleweed に分かれた形で提供されている。
openSUSE になってから Leap と Tumbleweed が登場するまでの間、Evergreen と呼ばれるコミュニティによるサポートが存在した。2020年現在、新しいバージョンへの適用はない。
名称 | バージョン | コードネーム | リリース日(月、年)[10] | サポート期限 | カーネルバージョン | |
---|---|---|---|---|---|---|
通常 | Evergreen | |||||
SUSE Linux[11] | 1.0 | — | 1994年3月 | — | — | 1.0.0 |
1.0.9 | — | 1994年7月 | — | — | 1.0.9 | |
11/94 | — | 1994年11月 | — | — | ||
4/95 | — | 1995年4月 | — | — | 1.2.9 | |
8/95 | — | 1995年8月 | — | — | ||
9/95 | — | 1995年9月 | — | — | ||
11/95 | — | 1995年11月 | — | — | 1.2.13 | |
4.2 | — | 1996年5月 | — | — | 1.2.13, 1.3.93 | |
4.3 | — | 1996年9月 | — | — | 2.0.18 | |
4.4 | — | 1996年11月 | — | — | 2.0.25 | |
4.4.1 | — | 1997年2月 | — | — | ||
5.0 | — | 1997年6月 | — | — | 2.0.30 | |
5.1 | — | 1997年11月 | — | — | 2.0.32 | |
5.2 | — | 1998年3月23日 | — | — | 2.0.33 | |
5.3 | — | 1998年10月9日 | — | — | 2.0.35 | |
6.0 | — | 1998年12月21日 | — | — | 2.0.36 | |
6.1 | — | 1999年4月7日 | — | — | 2.2.5 | |
6.2 | — | 1999年8月12日 | — | — | 2.2.10 | |
6.3 | — | 1999年11月25日 | — | — | 2.2.13 | |
6.4 | — | 2000年3月27日 | — | — | 2.2.14 | |
7.0 | — | 2000年9月27日 | — | — | 2.2.16 | |
7.1 | — | 2001年1月24日 | — | — | 2.2.18, 2.4.0 | |
7.2 | — | 2001年6月15日 | — | — | 2.2.19, 2.4.4 | |
7.3 | — | 2001年10月13日 | — | — | 2.4.10 | |
8.0 | — | 2002年4月22日 | — | — | 2.4.18 | |
8.1 | — | 2002年9月30日 | — | — | 2.4.19 | |
8.2 | — | 2003年4月7日 | — | — | 2.4.20 | |
9.0 | — | 2003年10月25日 | — | — | 2.4.21 | |
9.1 | — | 2004年4月23日 | 2006年6月30日 | — | 2.6.4 | |
9.2 | — | 2004年10月25日 | 2006年10月31日 | — | 2.6.8 | |
9.3 | — | 2005年4月16日 | 2007年4月30日 | — | 2.6.11.4 | |
10.0 | Prague | 2005年10月6日 | 2007年11月30日 | — | 2.6.13 | |
10.1 | Agama Lizard | 2006年5月11日 | 2008年5月31日 | — | 2.6.16.13 | |
openSUSE | 10.2 | Basilisk Lizard | 2006年12月7日 | 2008年11月30日 | — | 2.6.18 |
10.3 | — | 2007年10月4日 | 2009年10月31日 | — | 2.6.22 | |
11.0 | — | 2008年6月19日 | 2010年6月26日 | — | 2.6.25 | |
11.1 | — | 2008年12月18日 | 2011年1月14日 | 2012年4月 | 2.6.27 | |
11.2 | Emerald | 2009年11月12日 | 2011年5月12日 | 2013年11月 | 2.6.31 | |
[12] | 11.3Teal | 2010年7月15日 | 2012年1月16日 | — | 2.6.34 | |
[13] | 11.4Celadon | 2011年3月10日 | 2012年11月5日 | 2015年7月 | 2.6.37 | |
[14] | 12.1Asparagus | 2011年11月16日 | 2013年5月15日 | — | 3.1.0 | |
[15] | 12.2Mantis | 2012年9月5日 | 2014年1月15日 | — | 3.4.6 | |
[16] | 12.3Dartmouth | 2013年3月13日 | 2015年1月1日 | — | 3.7.10 | |
[17] | 13.1Bottle | 2013年11月19日 | 2016年2月3日 | 2016年11月[18] | 3.11.6 | |
[17] | 13.2Harlequin | 2014年11月4日 | 2017年1月16日 | — | 3.16.6 | |
openSUSE Leap | [19] | 42.1Malachite | 2015年11月4日 | 2017年5月17日 | — | 4.1.12 |
[20] | 42.2— | 2016年11月16日 | 2018年1月26日[21] | — | 4.4 | |
[22] | 42.3— | 2017年7月26日 | 2019年6月30日[23] | — | 4.4 | |
[24][25][26] | 15.0— | 2018年5月25日[27] | 2019年12月3日 | — | 4.12 | |
[28] | 15.1— | 2019年5月22日 | 2020年11月22日 | — | 4.12 (4.19のグラフィック関連のサポートをバックポート) | |
[29] | 15.2— | 2020年7月2日 | 2021年12月31日 | — | 5.3.18 [30] | |
[31] | 15.3— | 2021年6月2日[32] | 2022年11月30日 | — | 5.3.18[33] | |
[34] | 15.4— | 2022年6月8日[34] | 2023年12月31日 | — | 5.14.21[35] | |
[36] | 15.5— | 2023年6月7日[37] | 2024年12月31日[37] | — | 5.14.21[36] | |
[38] | 15.6— | 2024年6月[38] | 2025年12月31日[39] | — | 未定 | |
openSUSE Tumbleweed[40] | ローリングリリース | — | ローリングリリース | — | — | 最新安定版 |
凡例 サポート終了 サポート中 現行バージョン 最新プレビュー版 将来のリリース |
以下にそれぞれのバージョンのサポート状況をグラフで示す。
openSUSE Leap 15.1は、64ビットのx86-64機で動作する[41][42]。 以下に、openSUSEの基本的な機能を利用する際に最低限推奨される条件を示す。
※openSUSE派生版一覧に掲載され、パッケージ管理等が同様のもの
配布版 | 説明 |
---|---|
SUSE Linux Enterprise Desktop | SUSE Linux Enterprise Serverのデスクトップ版。 |
SUSE Linux Enterprise Server | テスト済みのopenSUSEを母体にして安定させた。商用。 |
SUSE Studio | openSUSE, SUSE Linux Enterprise Server 用に提供された、オンラインアプライアンス作成ツール、サービスである。 |